外資セミナーコラム

外資セミナー連載コラム

外資セミナーでは、外資系戦略コンサルティングファーム、外資系金融機関(投資銀行・資産運用・ヘッジファンド・プライベートエクイティ)を経験された現役の外資系機関投資家であり、外資セミナー講師陣の方に、外資金融の最前線で、各国で勤務された経験から、資本市場、コーポレートガバナンス、経済政策、外資系でのキャリアに関しコラムを連載して頂いております。

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ボストンコンサルティンググループを辞めたがる人

posted at 2012.1.14

最近、数年前に外資セミナーを通じてボストンコンサルティンググループに入った人で、現在某欧州オフィスで働いているコンサルタントから資産運用会社への転職相談を受けたのでその概要を共有しよう。

東京、ソウル、上海、パリ、そして現在働いている某欧州オフィス、と各国のプロジェクト及び勤務地トランスファーを経て様々なコンサルティングケースを担当したAさん。彼は某ハイテクメーカーのコストカットや小売の中国進出ケース、某自動車メーカーの○×進出プロジェクトなどを経験した後、お決まりの転職願望に駆られることとなる。

あれほど苦労して入った超人気難関トップファーム、BCGを辞めたがるのは果たしてどのような理由なのだろうか。 これはBCG固有の問題というより戦略コンサルという仕事特有の問題なのだが、まずトップファームといえども企業の命運を左右するような全社プロジェクトを社長と共に行っている、、というケースはほぼない。大半は事業部長クラスからの発注であり、コンサルティングというより調査モノ、なんかインタビューしたことを纏めただけ、みたいな”あまり経営を変革しているとは思えない”プロジェクトが多いことに気づき転職を志すケースがまず多い。

次に、東京オフィスでの勤務がひたすらしんどい点。これはニューヨークやロンドンオフィスにトランスファーすると分かるのだが、欧米の同僚は結構なライフワークバランスを享受しており、7時や8時には大半のコンサルタントが帰宅している。そして出社は実は10時以降みたいな人も多い。趣味のワインクラスやお料理学校、タンゴレッスンにあけくれているものもいれば、フランスや北欧の同僚などはうわさ道理、実際一ヶ月以上のとんでもなく長い夏休みをとっていたりする。コレに対し外資とはいえ所詮日本カルチャーに根ざした東京オフィス、とにかく仕事があろうが無かろうが、上司が24時まで帰らなければ一緒にオフィスにへばりついているし、土曜だろうが日曜だろうが平気で出社を求められることも多い。休みはせいぜい年間二週間だ。大卒後3年くらいは結構耐えられるものなのだが20後半くらいに人生について考え出すと、到底やってられなくなる人が続出する。

あと、専門性や経営力に対する不安を抱く人も多い。これは3ヶ月や6ヶ月単位でプロジェクト、担当業種、担当企業が変わることから、幅広く見れる反面、深く一つの業種や経営ファンクションのエキスパートになるには経験的な浅さが否めない点がある。(もっとも特定分野に長らく特化するチーム分けがされているファームでは別だが。)加えて所詮、長大な資料のプレゼンに終始し、取締り役会で発言権があるわけでも決定権があるわけでもないので、実際”経営にインパクトを与えてる感の欠如”から、経営権を握れるプライベートエクイティや事業会社のマネジメントに転進する人が多い。

さて、このAさんもご多分に漏れず、資産運用会社を目指すうえで外資セミナー転職編の門を叩いたわけだが、プライベートエクイティとは異なり上場株を目指す場合、コンサルのバックグラウンドは驚いたことに大して役に立たない。むしろ”所詮コンサルは口だけ出し、、”と敬遠されることも多い。実際私も某コンサルファームから某大手上場株資産運用会社に転進したとき、ファンドマネジャーの一人から”コンサルは、hourly charge business だからね、、”と揶揄されたのを昨日のことのように思い出す(=時間ひきのばして無駄なこと話して、フィーをひたすらチャージして結果に責任を持たない、という嫌味)。

コンサルやMBAだけではどうしても勘所がつかめないのだが、上場株資産運用会社の面接はひたすら”どの株が買いか”という話題に終始するので、実際市場で起きていることと乖離している浮世離れした理論系の話をコンサルタントはしてしまうことが多いため、面接でのパフォーマンスも悪いことが多い。

そこでAさんにはひたすら、コンサル出身者にバイサイドファームが面接で聞いてくるポイント、とりわけ”いまどの株が買いか”という面接時間の9割を占めるであろう質問に対して基本的なフレームワークを伝え、実際私が買いと思っているアイデアを4つほど渡してその日のアドバイスを終えた。

ちょっと個別の話に入り込んでしまったので最後に”コンサルから転出する人へのメッセージ”という意味でジェネラルなアドバイスを最後にすると、1.投資に失敗したとき、戻ってこれるように力のある上司と極めて円満な関係で辞めること(実際、コンサルに舞い戻って行った元同僚が結構いる。) 2.やめる前に十分、社内ネットワークを築いたか自問すること(コンサルで得られる財産は給料でもスキルでもなく、トップクオリティの人材とのネットワークである) 3.金融を受ける時は基本的な金融の知識を取得した上で面接に望むこと(新卒時の面接と異なり、ある程度知識が求められる。知識レベルでアナリスト採用かアソシエイト採用かが決まってしまったりもする)、等等である。

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アジアのヘッドハンター/最近の外資転職要件

posted at 2012.1.14

最近某国で、金融・コンサル人材にフォーカスした某最大手の一角であるサーチファームのヘッドハンターと面談した。その人個別のキャラクターかもしれないが、ないし人材が飽和していて持ち駒に困っていない買い手市場だからかもしれないが、ないし中国生まれのロンドン育ちという文化的背景もあるのかもしれないが、驚くほど無礼で私も相当気分を害し、彼女が私に持ちかけてきた転職機会はこれ以上進めないこととした。ただ要求されていた要件で皆さんの参考になることがあったのでここで共有したいと思う。

今からアメリカで数年働き、その後に中国に勤務する面白い案件だったのだがやはりネイティブのマンダリンスピーカーであることが求められていた。また欧米の某大手ファンドがアジア特化チームを新設するので、出身国の機関投資家とのネットワークも募集人材の要件に含まれていた。(本社は米国なので英語が流暢なのは当然の前提である。)ポートフォリオ会社の細部のモデリングが出来るように投資銀行での経歴が+で、また何よりもそこで求められている仕事に強い関心を示すことがそのヘッドハンターのクライアントからの重要要件であった。(ヘッドハンターから持ちかけられる案件は時に中身がよくわからないこともあるが、一応その機会について勉強するためにもとにかく“強い関心”を示しておいた方が何かと無難である。)私は生来の誠実さが災いし、“その機会に関してはDesireではなくinterestのレベルだ、しかし中身を知れば関心度が高まるかも知れないので、そのクライアントに直接話を聞かせて欲しい、と言ったのだが” We can’t introduce a candidate without strong desire to take the role”とか言われて断られてしまった。

思えばこれはばかげた基準なのだが、確かに私が勤務している会社でも、していた会社でも採用候補者の評価シートに“業務への理解と志望度合い”というものがある。 ボーナスシーズンないし解雇シーズン(ボーナス発表の直前に大抵首になる。今年は業界的に相当寒い3月になりそうである)を控え転職活動中の皆さん、および在職中にどのようなスキルや人脈を身につけるべきかお考え中の皆さんは是非上記の要件事例を御参考頂きたい。

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ボーナスシーズン前の首切りラッシュ〜人材飽和の金融業界

posted at 2011.12.15

さて、一昨日某外資系大手の“リーマンショック後、なかなか首を切らなかった欧州系”で大型の解雇があり、某部門は正に半分以下になってしまった。

バークレー、野村(海外)、HSBC、UBS、RBS, ゴールドマン(ちなみにグローバルでパートナーの一割の解雇が最近発表された)に引き続き、ついにここもか、という感じである。就活シーズン真っ只中の皆さんにとっては将来のキャリアを考える上でいろいろ考えさせられるニュースが続いている。

最近外資セミナーに寄せられる相談で多いのが会計士の方々からの転職相談である。優秀な人たちが勤勉に勉強してやっとこさ資格をとったのに、IPOマーケットの崩壊と上場企業の減少に加え、客から迫られるディスカウントもあいまり以前は考えられなかった規模で(大手4社から)人材が退職/解雇されている。そんな中、外資セミナーにはセルサイドやバイサイドを目指すべきか、企業の財務部に入るべきか、などの相談が相次いで寄せられている。

ただまず金融を目指す人に言っておきたいのだが、日本市場においては人材が完全に飽和しているというこである。日本企業のバランスシートは分厚く、銀行もジャブジャブお金を貸してくれる。中小企業に貸し付けられたお金は(亀井法案などもあり)引き続き延長されている。お金はたっぷりある(正確には“あった”)とはいえ、向かう先は銀行と国債。エクイティなどリスクキャピタルには国民も銀行も生保も年金も常に及び腰である。勿論、資金難の困っている企業も沢山あるが、これはどのタイプのキャピタルも投資してくれない、ニッチもサッチもいかないディストレスド企業であるため金融の出番は無く、倒産あるのみである。

市場の動向を決定付ける外国人機関投資家の資金は引き上げられ、個人投資家も腰が引けて資本市場が縮小する中、昔からいる人材を減らしても減らしても、皆さんのように金融を目指す人の数は後を絶たない。しかし(恐ろしいことに)日本を代表するファンドや金融機関で大リストラが横行しようと、皆さんの金融を目指す熱は一向に冷めやらないのである。

最近私の大学のゼミの後輩が“おかげで○×○×○のエクイティのセールスに入れました”と喜びの連絡をしてきたが、半年後彼は生き残っているのだろうか。萎み行く日本市場で特に短期売買のヘッジファンドを相手にしているあの某外資系金融機関は新卒であろうが容赦なく一年未満で大量解雇する会社である。

外資の日本離れが進む中、同時に多くの日系企業(証券・銀行)が海外展開を加速しており、希望者には早々に香港・シンガポールオフィスで勤務させてくれるところもある。私は声を大にして”撤退する外資にしがみつかず、アジアに拡大する日系金融の流れに乗れ”と言いたい。

日本企業の金融ニーズはいまや、東証での上場でもなければ国内での再編でもない。バリュエーションのつかない国内ではなく香港で上場したいし、アップサイドのない同業他社を買うより戦略的投資家を中国で探してきたいのだ。これら顧客のニーズ(アジア展開)に応える金融のプロが求められているのであり、連日大量解雇のニュースにもめげず金融を目指す皆さんにおかれては、是非この“求められる金融機能の変化”に思いを馳せて戦略的にキャリアを切り開いてほしい。(*つまるところ早期に日本市場以外(出来れば伸びているアジア。中国かインド、インドネシアがお勧め)で働かせてくれる金融キャリアを歩むべし、という意味である。)

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ロングオンリーは終わった?〜日本株式市場でのキャリア形成

posted at 2011.11.28

アナリストやファンドマネジャーを目指して外資セミナーに参加する人は多く、また多くの人が成功裏に希望するインベストメントバンクやバイサイドアセットマネジメントファームに転出してきたが、最近私が某国の某大手年金運用担当者と話して面白かった話を共有しよう。

要するに題名のとおり、ロングオンリーではもう日本に資金は集まらないというものだ。買い持ちのバイアンドホールドが有効なのは長期的には利益が積みあがり、株価に反映されるという長期成長路線が続いている間、ないしその思い出が投資家に残っている間の話しだけである。

今はトヨタ自動車がPBRを割り、見たことのない2000円台前半まで落ち込むこのご時世である。また内需は縮小し、外需はライバル国のライバル企業に持っていかれている。今や日本株で儲けようと思ったら長期的な買い持ちというストラテジーでは資金は集まらず、(アイロニカルな話だが)オリンパスのようなコーポレートガバナンスの弱さからくる不祥事等を狙ったイベントドリブン型のロングショート・ヘッジファンドとかに資金が流れているのだ。

実際今年、株式市場の低迷にもかかわらず多くの新興ヘッジファンドが日本に登場した。私のロングオンリーの大手外資系資産運用会社で働いていたファンドマネジャーやアナリストも多くが職を失うか、ないし先見の明を聞かせてヘッジファンドや香港・シンガポールに転出した。

このことは現在ロングオンリーの資産運用アナリストをやっている皆さん及びそれらへの転職を目指している投資銀行のエクイティリサーチアナリストにキャリア上の重要なインプリケーションを与えている。

以前はブランドネームのある大手金融機関で出世を目指す(アナリストからファンドマネジャーを目指す)のが一般的なキャリアパスであったが、各国の機関投資家の投資先選択肢が増える中、彼らグローバルインベスターの投資意欲を刺激するような戦略のプロダクト/ファンドを組成して売れる会社ないし“トラックレコードのある人”に資金が集まっているのだ。

よってバイサイドにいるならばロングショートを出来れば外株(それも中国株)で出来るようになっておきたいし、セルサイドであれば従来のような大手ロングオンリー重視から、取引量の見込める小口新興ヘッジファンドと関係を強化するのがより重要になっているのである。(実際私が所属していた某大手外資系バイサイドファームでも日本特化のロングオンリーファンドの将来に見切りをつけ、当時の同僚の多くがロングショートのヘッジファンドで香港やシンガポールに移り住んでいる。いつのまにやら自分で100億くらいのポジションを任され、自分の名前でファンドレイジングに成功したたくましい女性も存在する。)

現在、ついうっかりロングオンリーの大手バイサイドで胡坐をかいている人は、”パフォーマンスが良かったスター級の同僚”が次々と会社を離れている現実を直視して、今迄の様に”あと3年がんばればファンドマネジャーになって会社のシェアをたっぷりもらえるんだ”、という甘えた幻想を捨てなければならない。

そもそもお客が資金を引き上げて他のストラテジーのファンドに資金が流れた時、日本特化のロングオンリーの貴方に出番は無いのだから。。。

PSちなみにセルサイドを目指している人に余談を一つ。各投資銀行毎にフォーカスしている投資家層が違う時があるので注意しておきたい。たとえばヘッジファンド重視の某欧州系のレポートなどはファンダメンタルもへったくれもなく、株式市場が反応するスペキュレーションやリクイデティ・ドリブンで、巨大なロングオンリーが動けないような小口ヘッジファンド向けのレポートが多かったりもする。

逆に年金基金や大手ロングオンリーにフォーカスしているリサーチハウスはその顧客層が望むようなタイムホライゾンでファンダメンタル分析を重視した作業が多くなる(といってもよく外れるのだが)ので、就職・転職を希望される際はこの点もファーム選択時の考慮に入れておきたい。

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既に内定している大学三年生達/今から就職活動を本格化させる人達

posted at 2011.11.23

さて、12月から就職活動が本格化、、、とか世間では騒いでいるが、外資のコンサルに関しては既に10月から内定が出ている。外資セミナーに参加した諸君から多くの合格便りを頂いているが、セミナー当日も(私の担当したクラスで)述べたよう、別に外資セミナーに参加したから合格したというより、そもそも合格する人が外資セミナーに来ていただけ、と私は感じている。(それでも丁寧な感謝のメールを頂くことは気分が悪いものではない。外資セミナーを通じて内定をした人は、講師からの返信メールは遅れているが随時内定者懇親会の招待状を出しているので、今しばらく当方からの連絡を待っていてほしい。)

さて、彼らのように三年生の10月時点で内定を貰う人は、その多くがサマーインターンの時点で実質的に内定を得ている。勿論採用する側も、張ったりを見抜けない恐れのある面接よりかは、一定の期間一緒に働いてじっくり人物を見極められるインターンの方が、採用する際に安心感があるのは当然である。

インターンは日系企業も含め、“採用に関係ない”と表向きは謡っているが、これを信じている不合理な人は一体どれくらいいるのだろう。謎の就職協定やらで早期に採用活動をすれば叱られるので、それ対策に表向き“採用活動ではありません”と謡っているだけであり、この横並びを真に受けて12月からとろとろ採用活動を始めたり、就職活動を始めたりする暢気な人々は既に一周も二周も採用マーケットで出遅れているのである。

ところで、いまさら就職活動を始めようと思っているのですが、、という相談を12月を目前としたこのタイミングで受けることもあるが、中には4年の春ごろから、私の知っている最も遅いケースでは4年の12月とかに事情により就職活動を本格化させて外資セミナーの門を叩く“スーパースロースターター”の皆さんを知っている。ただし皆さんを励ますことに、彼ら・彼女らは見事第一志望の外資系コンサルティングファームに見事、受かったのである。(当然幾らかの人は滑ったが。。)

彼ら・彼女らは帰国でもないのにボストンキャリアフォーラムや上海キャリアフォーラムに駆けつけ、また新卒なのに中途採用枠で日経新聞の日曜の採用広告を通じて応募したり、既に面接前回滑ったくせに、ゼミのOBを通じて再度採用面接に挙げてもらったり、現役のコンサルタントと女子大生の威力を利用して交際し、めでたく彼の働いていた会社に内定を獲得したり、、と、非常識なまでに遅いスタートでありながらも非常識な手法で果敢に挑戦し、最難関とも呼ばれる狭き門を突破してきた。よって周回遅れで就職活動を本各化させる人もめげることなく、果敢に挑んでほしい。(多くのコンサルティングファームは通年採用方式である。)

ただよくいるのだが、弁護士の資格試験をあきらめて、、とか、国1の試験に失敗し、、、とか、たとえ本当でも暗い後ろ向きの理由を前面に押し出して“なぜこのタイミングで就活をはじめたのか”という問いに馬鹿正直に答えて最悪の第一印象で自分をコーナーに追い込む人が多い。別に嘘をつけとは言わないが、相手に与える印象を考えた上で表現方法に気をつけよ、と言っておきたい。“財務省の先輩にOB訪問を重ねるうちにどうしても、役割の縮小する官の立場でなく、、”となんとか、適当に前向きな印象付けをした方がいいのは当たり前なのだが、なぜか正直に試験の失敗を白状して悪印象を植え付けてしまう人が多いため、ここで言及しておくことにした。

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オリンパス、大王製紙に見るコーポレートガバナンスの欠如

posted at 2011.10.24

さて、私が生まれ変わって何をやりたいかといえば、間違いなくオリンパスのフィナンシャルアドバイザーである。600億のディールで3割以上をアドバイザリーフィーとは馬鹿げた金額であり(本来ならばディール価格の2%がいいところ)、こんな楽な金儲け聞いたことがない。(まぁ、某友人がネットトレードで10億以上稼いだので、彼の次に楽して稼いだといえるだろう。)

また香しいのはケイマンにある謎の投資アドバイザリー会社に払われている点(つまり税金は一切日本に払われない。。ま、これはみんなやってるが。)である。さらに時期を前後して数多くの買収を繰り広げ、数年で数百億の減損を出している。KPMGは途中で監査を降りたらしいが、経営陣、大型買収を承認した取締役、監査で見抜くはずの会計事務所、そして四半期毎に財務諸表を見て経営陣と議論しているアナリストは何をやっているのか、と首をかしげる問題だ。そもそも巨額のフィー支払いや減損は会社とのミーティングで真っ先に中身を問いただす問題なはずだ。

そしてそれを告発した社長は大変勇気がある。、、、というより、いつか共に沈没して経営者としてのキャリアを棒に振るより、告発して首になったほうが得策と判断したのかもしれない。日本で住んでいるとその感覚がなかなか身につかないが、欧米の金融機関、またいわゆるエリート労働市場では“正直さ、誠実さ、信頼”というイメージが何よりも大切だ。“嘘も方便”みたいな文化はない。今回の元社長の告発が仮にその通りであれば、彼は経営者として大きな諸刃の資産を手に入れるだろう。(諸刃、というのは総じてどこの会社もつつけばグレーな要素があるため、トラブルメーカーお断り、と見られるのも事実である。)今回の社長の判断は、貴方が同様のポジションに居た時、どのような判断をするかを問う事で、貴方のリーダーシップ観を深める良いトレーニングになることであろう。

さて、会社は変わって大王製紙。これまた驚きの不祥事である。三代目の息子が先代と会社の富を食いつぶして、マカオの賭博で100億を散在したとは。。ところでこの子会社への負債貸し出しであるが、これが取締役会で通っている点も凄いし、これをアナリストが見抜いていない点も凄い。少なくとも財務キャッシュフローのところに明示される取引なはずである。また会計事務所が変わったなら、その理由を深く追求するのもアナリストトレーニングで運用会社時代に真っ先に言われた点である。加えて、ただでも儲かっていない不況産業の製紙業界で、よくもまぁこの巨額の子会社貸付がまかり通ったものである。これはオーナー企業にありがちだが、創業家が重石となって所謂“インステチューショナル”な経営が出来ず、創業家に食いつぶされるケースである。経営と取締役会が実質上全然分離されていない日本の、極めて脆弱なコーポレートガバナンスの最たる例と言えよう。

本件は、“会社を内部の経営陣が食い物にしている日本の経営実態の氷山の一角”である。他にも創業家の子息が上場後も経営陣に居座り、ファミリーによって食い物にされているケースは後をたたない。たいてい、高い税金を払うのが嫌で、所得や利益という形でリターンを得るのではなく、会社の箱の中で謎のコストとして乱用されるケースが非常に多いのである。

コーポレートガバナンスが日本は弱い、と昔から言われてきたが、私がカバレッジを担当してきた無数の巨大上場会社において、未だに経営陣と取締役会が全然分離されていない。皆さんがコンサルタント、投資銀行家、アナリストとして活躍する時が来たら、是非本件を旨に、極めて脆弱な日本のコーポレートガバナンスの強化のために一役かって欲しい、と切に思う次第である。(、、といっても一旦入社したら、たいてい目先のお客を採ってきてボーナスを増やし出世するために、あっさりと入社当初の大義を忘れてしまうものである。志高き皆さんは是非、今抱いている初心を忘れず、日本社会のガバナンスの強化/資源の最適配分の為に貢献してほしい。)

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マッキンゼーやゴールドマンから得られる人脈

posted at 2011.10.10

グローバルに転職市場を見渡していると、マッキンゼーとゴールドマン出身者のレジュメが特に多い。まぁ、私のいる金融業会という性質も関係するが、新たに独立したファンドとかを立ち上げて資金を調達する際、そこにプロフェッショナルの経歴がずらずら載っているわけだが、どこの会社も申し合わせたかのようにマッキンゼー、ゴールドマンの名前が連なる。(次に多いのはベインとモルガンスタンレー。)

最近マッキンゼーの某国のパートナーとご飯を食べる機会があったが、“あのチームにも引き抜かれた、あの会社にも引き抜かれた、、、”という話題で持ちきりであった。これは某トップティアコンサルティングファームの話だが、その会社で数年働いた後、より高収入と暇な労働環境を求めて転職していく人は多い。実は最近不況で解雇された人も多いのでもう一回古巣に戻りたがっている人も結構いるのだが、ここで受け入れてしまうと社員に示しがつかないので、受け入れたいのは山々だが断腸の思いで断っているとのことである。

ただ、たまに外資コンサルでも外資金融でも出戻り社員はいる。よって貴方が会社を辞めるとき、イザというときは戻して貰えるよう、去り際でどれだけ律儀に振舞い、去った後もどれだけ密に連絡をとるかで貴方の将来キャリアのダウンサイドサポートになるのである。そういえば私の所属していた二社でも、双方共に特例として出戻り社員が一人づついた。また出戻ろうとした優秀な元社員で、ボスに嫌われていた為ブロックされた人も一人いた。

さて一方、なんかずる賢く市場から金を吸い上げているイメージを持たれがちなゴールドマンだが、いい事もたまにはやっている。本業以外の分かりやすい社会貢献はその人材スクリーンと排出、社内でのネットワーキング構築である。ゴールドマンでの面接の時に既にある程度厳しいスクリーニングがなされているので(ハッタリで入る人もいるので“ある程度”と敢えて書く)、MBAにしても次の雇い主にしても、一定の安心感を覚える。また社内で特にIBDとかは超長時間労働であるため、“真面目に長らく働く人や”、という安心感もある。また社内で上質のネットワークを形成する人材もいるので、顧客やその他雇用候補者を一緒に引き連れてきてくれる期待も持てる。従って、独立したてで社員のみならずネットワーク、信頼を補強しなければならない組織にとって、これらトップファームでキャリアを積み上げた人材は格好のヘッドハンティング候補となるのである。(、、、、といっても貴方は一部のトップパフォーマーでなければならない。驚くことに、掃いて捨てるほどゴールドマン/マッキンゼー出身者がグローバル労働市場に存在している。よってこれら会社に単に横並びで入って、普通の一社員としてぼんやり過ごしていては、グローバルな労働市場で、特に一番儲かる業界で幹部として雇われる人にはなれないのである)

皆さんが入社後、ぼんやり過ごさないように敢えて強調するが、せっかくマッキンゼーやゴールドマンに入ったなら、目先のボーナスやボスからの評定、同期との競争や楽しそうな海外出張の確保に心血を注いでいてはいけない。数年後転職するときのレファレンス、出戻る時の社内での応援(いくら優秀でも、Voting Powerの強い上司に愛されてなければ帰ってこれない)、独立するときのパートナーシップを長期的に意識して、信頼と友情によって結ばれた強固なネットワークを在職中にしっかりと築いておこう。

特に多少近寄り難くとも、一番稼いでいるスター選手の上司にべったり引っ付き、彼が独立して大儲けする時、一緒にFounding Memberとして引っ張っていって貰おう。この上質で強固な人脈こそが、これらトップファームから貴方が得ることのできる最大の報酬なのである。

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ヘッドハンターに殺到するレジュメ

posted at 2011.9.29

”UBS、トレーダー不正で20億ドルの損失”というニュースとリストラの加速が報道されたが、UBSに限らず今回のリストラも深刻である。(といっても正確を期して言えば、まだリーマンショックの頃程ではない。ヘッドハンター複数社と昨日話して状況は確認済みである。)ただ大規模リストラなのは事実で、バンクオブアメリカメリルリンチ、バークレイズ、野村(主に海外部門)など前回の金融危機で買い手に回った会社が悉く大放出している。

たいていの場合、社内政治に長けた、しかしディールはとってこないろくでもない上司が、自身を脅かす優秀な部下を政治的に追い落とす。

某社で、あの人望の厚かった某部門部長が長年の大活躍の末、突如解雇されたのもこの社内政治の犠牲によるものである。

彼は日本支社が大規模リストラを本社につきつけられるたびに、矢面に立ってチームを守ってきた。しかし彼が退社した後、新たに据えられた部門長は到底その器ではなく、早くも解任の憂き目に会おうとしている。会社の大混乱のさなかようやく一般社員たちは彼の功績を偲ぶようになったが時既に遅し。その会社では部門全体××名を、○部門と△部門を合併して人員を半減させよ、という過酷なリストラが展開されている。

さて、こんな首の切り方はどうしても納得できない、絶対会社と戦う、という方は、深呼吸して睡眠を良くとり、落ち着いた後に”正義を求めるのでなく実利を求めて”ほしい。それが結局、半年後に冷静になったあなたを大いに助けてくれるだろう。しかしどうしても貴方が戦うのであれば、事情を伺って会社のやり方があまりにもひどい場合、いくつかの助言をしたいと思うのでinfo@gaishi-seminar.net まで相談して欲しい。欲張ってはならないが、3ヶ月のオファーを6ヶ月に伸ばすことは最近でも散見されている。結局サインせずに2年間粘ってるという奇特なケースもあれば、解雇レターを受け取った後、社内のチームメンバーが怒って数日後、奇跡の復活を遂げたケースも実際存在するのだ。

さて、今回は外資金融やコンサルのバリューチェーンの各場所で大鉈が振るわれている。まず日本市場のパフォーマンスが極めて低かったためバイサイドであるアセットマネジメント業界の資産が大量のリデンプションに合い、多くのファンドから人員が放出された。次にトレーディングボリュームが萎み、かつリスク資産への投資家の配分が縮む中でセルサイド投資銀行の株式部門、トレーディング部門、またコストセンターであるリサーチやIR部門で大量の首切りが発生した。コンサルティングファームではまだ目に見えた解雇は行われていないが、IPOや資金調達が激減した大手会計事務所から、大量の会計士が労働市場に放出されている。

そんな中、解雇を通告された私の友人がヘッドハンター探して奔走するものの、せっかく私が紹介してあげたのにヘッドハンターに対する態度が無礼だったため彼女(女性HH)に嫌われてしまい良い案件を紹介してもらえなかった人がいる。こういう時、ブルマーケットの時のメンタリティで相変わらずヘッドハンターに偉そうな態度をとっていては、結局ろくなヘッドハンターにめぐり合えない。マーケットが冷え込んで困った時のみヘッドハンターに笑顔で挨拶するようでは遅いのである。

日ごろから良質なエージェントと誠実な人間関係を築いておかなければ“いざ”という時に良い案件を優先して回してもらえないのは当然である。特にこの業界、ヘッドハンターを軽く扱うケシカラン人が多いので、丁寧に接すればそれだけ貴方への尊敬も高まる。

なお最後に付け加えると、当てにならないヘッドハンターは非常に多い。検索して真っ先にヒットする一見大手に見えるサーチファームでも、創業者は数年程度のジュニアレベルのコンサルや投資銀行経験があるだけで大して業界経験が深くないことも多い。またスタッフとして働いている人たちはコンサルティングファームやインベストメントバンクで働いた経験があるわけではない。

したがって貴方が彼らから貰う”アドバイス”の数々が実勢を反映していないことも多く、また案件は実際ないのにHP上ではあるように見せかけ、貴方のレジュメを収集するだけのサーチファームも多いので、ヘッドハンターの選定に関しては十分気をつけたいところである。(*一般的に、あってもいないし信頼関係も無いのに、とにかくレジュメを送れ、と催促してくるサーチファームは相手にしないほうが無難であろう。面接後、会社側からのフィードバックを丁寧に伝えてこなかったり、連絡がおろそかなヘッドハンターも、貴方を短期的な商品としてしか見ていないので、警戒して欲しい。)

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東京オフィスで吹き荒れる解雇通告〜“自分という商品”の販売網構築

posted at 2011.9.11

最近、外資金融(主に投資銀行)の東京支店に勤める友人複数名から、いいヘッドハンターがいないか紹介を求められている。社内で近く大規模削減第二弾がある旨、グローバルに通知がなされたのだ。数ヶ月前の第一弾では5%程度の人員削減だったが、今回は大ナタを振るうと宣告されているらしい。MDに相談してもナシのつぶて。そもそもMDはおろか、部門ヘッドすら首を切られかねない状況なのだから。

現在、退職パッケージも一昔前のような一年、二年というものではなくなり、3カ月が相場、ごねてごねてごねまくって6カ月が関の山、というご時世である。確かにアウトバウンド(国内企業の海外企業買い)ディールは増えているが、資金調達は凍りつき、トレーディングボリュームも萎み、キャピタルマーケットも低迷が続いていて環境的に極めて厳しい。大口の顧客であった大手ファンドも日本からの撤退やファンドサイズの縮小、キャピタルの流出が相次いでいる。

さて、このような“人員削減予告”があった時、いまさら動き出そうという人は大抵遅い。株式投資と一緒で、皆が気付いてからでは供給過多で株にも自分にも買い手がおらず、値段がつかないのである。またキャリア戦略のしっかりしている人は、日頃から“自分と言う商品”のディストリビューション・チャネル(販売網)を構築している。それは信頼できる、案件の多いヘッドハンターとのネットワークであったり、競合他社でハイヤリングパワーを持つ有力な友人とのネットワークであったり、パフォーマンス査定結果が出る前の転職活動であったりする。

現在、投資銀行のみならず大手会計事務所からも大量にファイナンスのプロフェッショナルが放出されており、完全な買い手市場となっている。実際私の友人で某金融機関のヘッドは、会計士が600万でいくらでも雇える環境だ、と話しており、転職市場の競争条件は極めて厳しい。この供給過剰の金融市場で働かれている際は、現在の環境の厳しさ及び先の見通しの暗さ(少なくとも日本市場)を充分御理解された上で、“万が一の時に備えた、自分自身のディストリビューションチャネルの開拓”に励んでほしい。

PS なお、外資金融の業界では親睦会、ホームパーティー等が恐ろしく多いが(特にアメリカ人、イギリス人がよく主催する)、これもファームの垣根を越えて人脈をつくることで、キャリアのダウンサイドサポート形成(解雇された時ないし危なくなった時の行き先開拓)に繋がる。よって、多少疲れてて多少英語が下手でも、たとえそれが貴重な週末であろうとも、笑顔と勇気と堂々たるジャパニーズイングリッシュで、社交に精を出されることをお勧めしたい。

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グローバルな就職難を切り抜ける為に

posted at 2011.8.22

さて、このようなタイトルの本が激増しているが、各国市場で投資プロジェクト、コンサルティングプロジェクトに参画して、様々な人の大出世、様々な人の悲惨な解雇を目撃してきた実体験から、所見を述べたいと思う。

結論的には”スキル的にも人脈的にも早期に参入障壁を築くべく、一つの会社で上のポジションに早期に昇進し、外部とシニアリレーションシップを個人で築くべし”と伝えたい。

まず若年層の就職難、失業率上昇、貧富の格差拡大は日本だけではない。(私が勤務して実際に目にしてきたのだが)アメリカでも台湾でも韓国でも中国でもユニバーサルに起こっている。これはコンサルティングや外資金融、企業幹部などいわゆるエリートコースに入るためにはそもそも家庭の所得が高くなければ教育の段階で厳しいこともあるし(貧富の格差がべき乗される)、経済環境的にも原油をはじめとする資源高(原油はたかだか10年で、実に5倍の価格に!)で、コスト構造が圧迫され、低成長もあいまり余剰労働力を社内で抱えられなくなったから、というのもある。

非効率さが許されてきた産業の給料が下がるのは当然である。グローバル競争にさらされれば一日5ドルで15時間働く人たちと競争しなければならないのであり、代替不可能な“この国の、自分だからこそ出来る仕事”を、代替不可能(少なくとも困難)な個人のスキル/人脈という参入障壁で守らなければ、資源のコストと資本コストの上昇、途上国の人的スキルの上昇という3つのインフレに、貴方への労働分配率は手厳しいマージンスクィーズを食らうことであろう。

ならグばローバル競争しなければいいじゃないか、とか言う人がいるが、これは一国で選択できる事ではない。資源、人材、資金、技術のグローバル獲得競争が起こっているのに、規制で鎖国を目指すのは大いに間違っているのみならず、非現実的である。古き良き時代は終わった。円が360円でコスト優位があり、アジアにライバルがおらず原油をバレル30ドルで買える時代は、貴方が生まれる前の話である。人口が伸び、財政赤字が無く、経済が右肩上がりの時の”規制で守られた経営”が許される時代では無くなっているのである。

私のコンサルや外資金融のキャリアを辿っている友人を見回せば、一番儲けているのはグローバルヘッジファンドで成功している連中だ。運用資金数兆円にレバレッジをかけて回すビジネスを、たかだか数人〜十数人が担っているのだから、アップサイドは桁外れに大きい。プライベートエクイティで勝ち組のファンドに入り、リターン3倍を挙げてキャリーで数億〜数十億ドカンと手にした友人もいる。中でも出世の早い人は30前半でMDになり(大抵は元々金持ちで、フィリップアカデミー→ハーバード、イートン→オックスフォードが多いが。。)、その間に顧客を個人的につかんで30半ばで独立している。

この手のスーパーファストトラックを手に入れている人は、総じて一つの産業、会社で順調に上にあがり、責任の幅を広げ、高い視点からビジネスを見渡せるようになり、また対外的にもシニアリレーションシップを築くのが得意である。肝心なのは、毎年着実に”ますます外部からの新規参入が難しい立場”に自分を高めていっていることである。

逆にあまりキャリアのアップサイドを享受できなかったのが、いろんな選択肢に目移りしてコロコロと転職してしまったタイプだ。元はといえば優秀で賢いのだが、ひとつの分野で自身をブランド化して業界的にEstablishする前に他に移る、を繰り返したため、上級職に上がれずに、持ち前のリーダーシップや潜在力を発揮できるポジションに上がれていない。するとその立場は常に厳しい競争に晒されることとなる。“下っ端ポジション”は常に若く、賢い若手コンサルタント、若手バンカー、若手アナリストとの競争に晒されており、“代替不可能な個人技/ネットワーク”を獲得する前に競争に敗れ去ってしまうのだ。

就職難を切り抜ける、言い換えれば厳しいジョブマーケットで常に貴方の価値に対するビッド(競争的入札)が行われる状況を確保するためには、言い古された常識だが、 戦略的に自身のマーケットバリューの源泉を問い続け、キャリア/職場の各ステージで自身を証明し、着実にステップアップして“代替不可能なスキル/人脈の組み合わせ”を獲得しなければならないのである。

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官僚からの外資コンサル・外資金融転職

posted at 2011.8.15

中央官庁の官僚の人で外資セミナーに転職相談を寄せる人は多い。その多くは財務省、国土交通省、経済産業省の方々であるが、中には外務省から外資コンサルに移った人も複数存在する。一昔前は次官への道が閉ざされた人が消極的に転職したが、今は官僚でのキャリアより魅力的な選択肢として積極的に相談されるケースが多い。

官僚の旨みと相対的影響力の減退、および年功序列の出世スピードの遅さと下積みの長さに嫌気がさして転職を志望する人、事なかれ主義の“なぜあんな人事がまかり通るのか”といった義憤(官僚の友人に組織の問題点を聞くと、たいていこの納得できない人事が挙がる)、コンサルや外資金融に進んだ大学の同期と自身の報酬パッケージの比較、“民間の立場の方がやりたい事が出来る”といった気付き、国費留学の際にMBAで受けたグローバルの同期からのカルチャーショック諸々で、外資コンサル/外資金融を志す人が増えている。

残念ながら総じて活躍していない人が多い。面接側は“どうせ役人は使えない”という先入観が強いし、実際私が知っている人も中央官庁の中でも花形の省庁から米トップスクールMBAに進み、鳴り物入りで某投資銀行に入ったが社内でいじめにあって間もなく退社を余儀なくされた人がいる。また違うちょっとマイナー目の省庁からコンサルティングファームに入り(その前に某米国トップスクールのMBAに国費留学)、大した活躍ができずマネジャーに上がれないまま事業会社に転職していった人もいる。私のいた古巣の米系コンサルティングファームでも日銀出身者が二人いたが、片方はオタクタイプでチームメンバーや顧客とのコミニュケーションに大いに問題があり、片方は賢かったが社内政治に長けておらず、上司と衝突ばかりして数年で去ってしまった。私の知る限り、某省庁から米系大手に入りとんとん拍子でアソシエイトパートナーに30台前半で出世した一人を除き、総じて苦戦しているのが現実である。(その証拠に外資系のトップに日本のメガバンク出身者の転職組はいても、官僚出身者が座っているのを見たことがない。まぁ、以前の大蔵省出身の大物官僚が某投資銀行投資の副会長と言う形で案件獲得のソーシングで活躍していた例があったが、銀行各行や大企業幹部との密なネットワークがあったからこその抜擢であった。)

この状況は、同年代の大学時代の同期が20代前半や中盤で経験したコンサルや金融の基本的下積み作業を、30そこそこから開始しなければならないハンディが一つ理由にあげられる。また官僚カルチャーに染まってしまい、ビジネスセンスというか、お金の香りのする現実的な地に足のついたビジネスプランに弱い人も中にはいる。また公共に資する仕事をしたい、と思って官庁に入ったものの絶望し、心機一転コンサルや投資銀行に移ったもののやはり公共の利益とは程遠かった、と幻滅する人もいるだろう。(実際このタイプの人で私が知る一人は、外資金融を経てNPOに移って行ってしまった。噂によるとNPOの腐敗に気付いてまたしても幻滅しているらしいが。。)

中央官庁から外資コンサル・外資金融に目指される方への注意点を最後に挙げておこう。まず志望動機として、“企業や産業を横串で貫く効率的なシステムを提供することで社会の発展に資する仕事がしたい”というパブリックインタレストを前面に押し出してこられる方が多いが、建前上は企業はそのようなことを謡っていても本質的にはバジェットを達成しなければ首を切られる上司が、仕事を楽にしてくれる部下を探す場がリクルーティングだということをお忘れにならないよう(まぁ、こういう公共精神の高い志望者を好むコンサルタントも中にはいるが)。あと、頭がよければ競争に勝てる、という業界でないことも肝に銘じておきたい。当然両業種とも一定のいわゆる“頭のよさ(=記憶力、理解力、論理的思考能力、数的センス)”は必要であるが、その上に“人間商売”という側面が色濃くあるのがこの業界だ。コンサルタントはチームメンバー、上司のシニアコンサルタントやパートナー、また何よりもお客さん受けする人間でなければプロジェクトに繋がらない。金融は同じくチームやお客に気に入られて何ぼの投資銀行部や株式営業部、プライベートエクイティのような世界もあれば、周囲に関係なく腕一本で稼ぐトレーダーのような仕事もあるが、この仕事はいかんせん頭で勝負というより勘や運、センスが勝敗を分ける要素が強いので、官僚時代の出世条件とは重視される要素が異なってくるのである。

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コンサルティングファームからの多様な転職先

posted at 2011.8.11

さて、外資系戦略コンサルティングファームを目指す人が外資セミナーで聞いてくることの典型的質問の一つに“キャリアパスとして、転職する人はどのような業界に行く人が多いですか?”というのがある。

結論から言えば非常に多様だ。逆に言えば、選択肢が広くなることの裏返しであろうが私の周辺で言うならば一番多いのはバイアウトファンドだ。ただし最近日本のバイアウトファンドは閉鎖に追い込まれるところも多いので就職環境は厳しい。一番充実してそうなのは某大手ベンチャーキャピタルに行った先輩である。独りで7つくらいのポートフォリオを担当し、経営会議や取締役会議に最終意思決定者の一員として参画している。おまけにご本人が好きなハイテク系・SNS系への投資が多いため非常にやりがいがあるのみならず、今日本の成功モデルを中国とかに持って行って稼げる数少ない領域なので、アップサイドも大きい。実際彼は海外機関投資家からかなりの額のファンド募集に成功した。他にも、医学部や医薬系のバックグラウンド(博士号をもっていたりする)友人は政府から資金を預かり得意のバイオ分野に投資するファンドに転出した人もいる。(政府機関は金もうけというより、産業振興の視点から出資してくるので結構お財布が緩かったりする。蓮鵬議員に仕分けされる前に枠内の投資を急いでいる、という内実も業界でうわさされている。)

事業会社系でも選択肢は広い。製薬会社のマーケティング担当でシンガポールや米国本社に送られた人(戦略企画室で楽しい仕事をしている様子。今やコンサルファームを使う立場に)。プロ野球の球団経営のマネジメントに転出した人。メーカーに移って再度コンサルに戻ってきて、再びメーカーに戻った人。コンサルに転職してくる前にいらっしゃった外資系コングロマリットの古巣に戻って行った人。コンサルとしてはあまり泣かず飛ばずだったが、自分で経営塾とかを開いてこれまた失敗してしまった人。大手アパレルメーカーに入り、事業会社の経験を積んでから大手バイアウトファンドに転出した人。コンサルファームでトップに上り詰め、某大手金融機関の経営陣の一員として招かれたが、スキルセットが異なり間もなく解雇された人。人材系の会社に転職し、その簡単に儲かる構造に感心し数年後独立した人。

まぁ、ひたすら書いていると果てしなく続くのでこの辺で一旦終えるが、コンサルファームでは運が良ければ本当に様々な業界の、様々な戦略イシューに触れて経営課題および解決策策定プロセスに関する洞察が深まるのみならず、クライアントに気に行って貰ってそのまま高待遇で引き抜かれる人も結構多いのだ。

この意味で、まだ特化したい分野が解らない就職志望・転職志望の方々から常に人気の職業であるのは理解できるのだが、ダウンサイドケースも忘れてはならない。実際は一つの大手クライアントのプロジェクトに長年入れられて、クライアント先で何年も(時に名刺を持たされ)どっぷりつかってしまうケースも多いので、そんなリスクを避けるためにも出来るだけ多くのパートナー(パートナーによって取って来るお客の業界が異なることが多い)に全力で愛想を振りまくことも、大切なのである。

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ウォールストリート解雇の嵐

posted at 2011.8.11

出張でニューヨークに来ているのだが、一足お先に解雇の嵐が吹き荒れている。到着した日にHSBCの大量解雇が発表され、バークレイズも大量に解雇した。(リーマンショック時大量に採用したつけが回っているか)。ゴールドマンやUBSも結構カットしている。投資銀行だけでなく、アセットマネジメントやプライベートエクイティでも運用成績の悪いファンドや閉鎖に追い込まれたファンドが人員を削減している。街を歩いていると楽しく刺激的で、到底不況を感じないニューヨークだが、実際は金融業界に嵐が吹き荒れているのである。

金融業界に不安が再燃している中、とりわけ頻繁に報道されているのがS&Pによる米国債の格下げである。サブプライムの欠陥を見逃した失敗に引き続き、S&Pの名声を落とす大失敗だ、と政治家達が怒りの声明を次々と発表しているが、私はS&Pの英断に拍手を送りたい。他の格付け会社も当然検討しているだろうが、政治的圧力や世論の反発が怖くて踏み出せない一歩だったであろう。当然S&Pも格下げに伴う大パッシングは予期したことであろう。その上で短期的に社会的コストを払っても勇気ある警告を出したことは評価されるべきことだ。(なお個人的には、給料が米ドルベースなので今回の様に76円まで上がると円ベースで私も結構損害を受けているのだが。。)今回のS&Pの格下げに関しては面接で“最近気になった事は?”とか聞かれたときに出してみてもよいトピックだ。米議会は借金の上限を大幅に引き上げ、かつ失業率も高くプライマリーバランスが回復する見込みも低いのだから、格付け機関としては当然の判断だ、とか何とかいってみてもよい。(突っ込まれた時、何も答えられないリスクはあるのだが)

さて、首切りと言うと外資系金融機関というイメージが強いが、日系金融機関も結構人を切っている。例えば某国内系大手証券会社が某財閥との合弁を解消したが、その際独立する箱に残れなかった人が市場に大量に流出している。こう言う時、結構“早期にとっとと首になるか、早期退職を早めに受け入れて転職市場に回る”方が賢いことも多い。なぜならリーマンショックの時もそうであったが、早期に退職した人は、その後の倒産時に大量解雇された人にくらべまだ転職市場の需給がタイトだったからである。実際私の知人の中でも数ヶ月前に離職して最近めでたくファンドの仕事に戻れたのだが、その後同じようなスペックの同業者から大量にレジュメが送られてきている、とコメントしている。

前回に引き続き暗めの解雇ネタで恐縮だが、現在の金融業界就職市場の状況をリマインドする意味で、是非参考にして欲しい。業界への憧れという浮ついた気持ちではなく、現状の厳しさをわかった上で面接に臨んでいるのだな、という印象が伝われば、これも貴方のプラスに働く事であろう。

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投資銀行への就職活動中に、面接で聞かれる質問〜“どのディールが面白かった?”

posted at 2011.6.30

外資系投資銀行の投資銀行部門を目指す人は極めて多い。経験者の私が口を酸っぱくして、如何に苦しく、非人道的な労働時間で、下っ端の頃はまさしく単純長時間労働が待ち受けていて、マーケット次第で簡単に解雇されると警告しても、就職活動市場における人気は相変わらずである。リーマンショックの頃に大量の身近な先輩が解雇された頃に一時、コンサルファームや商社に人気が流れたが、市況の一時的回復(及び切り過ぎた投資銀行の採用再開というおなじみのパターン)を受けて再度投資銀行部門志望者が増えている。

面接の過程では配慮の薄い面接官から、業界知識の無い就職活動生/転職活動者に聞いても仕方ない質問が出されることも多い。その中でも典型的なのがこの“どの案件が面白かった?”というものだ。当然就職活動生がそんなこと考えているわけも無く、そのレベルで興味を持っている人もいない。ただ面接官の多くは、つまり多くの投資銀行バンカーは、どのような質問が就職活動生の特質を適切に炙り出すかに関し、考えが浅いかトレーニングを受けていないことが多いので、”そんなこと聞いてどうするの?”という質問をよく投げかけてくる。

前段が長くなったが、“最近、どのディールが面白かった?”と聞かれたとき、貴方はどう答えるか?今日新聞で報道されたMyspaceのSpecific Mediaへの売却などはよい一例だ。買収総額は報道によれば3500万ドル。Newscorpは2005年に5億8000万ドル出して駆け出しのSNSを買い、その6年後に“せめて一億ドルで売れたら、、”というささやかな希望も空しく、二束三文の3500万ドルで手放すこととなった。

短期間での巨額な損失に加え、この数年での地位低下は激しいものがある。2008年夏のピーク以降、Mixiと共にFacebookに葬り去られた感があるのは皆さんも実感されたはずなので(M&A分野で素人の貴方が話しても)違和感は無い。本案件は新規事業投資へのリスクプレミアムと資本コストの高さについても厳しい教訓を与えてくれた。5年前のSNSという新規ビジネスへの投資が、将来の見通しの立たなさからしてリスクプレミアムが相当高いことを思い起こさせてくれる。そもそも設立して2年程度の新規ビジネスに投資するからには10倍、20倍のアップサイドを目安にアンダーライトしないと到底取っているリスクに見合わないものなのだ。加えて、Newscorpが戦略的投資家としてMyspaceを買うのに不適切なバイヤーであったこともこのディールの特徴だ。SNSの事業を伸ばすプラットフォームも経営陣もいない会社が買ってしまうと、買い手、対象企業その双方が痛手を負って終わることになる(従業員も半分減らされたが。)。

“どのディールが面白かった?”という質問と並列して“どんなディールが良いディールか?”と聞いてくる面接官がたまにいるが、売り手にとっても買い手にとっても対象企業にとっても、貸し手の銀行にとっても従業員にとっても株主にとっても満足度の高いディールが“社会的/教科書的な意味での”良いディールである。その点、本案件は2005年の売り手にとっては素晴らしいディールとなり、買い手かつ2011年の売り手であるNewscorpにとっては大失敗案件となった。そして今回の買い手であるSpecific Mediaにとっては今後の戦略的付加価値の出し方次第である。Facebookが席巻する今、たとえ安く買ったとはいえ、これが市場のゴミ拾い(最後に安価で買って損して、買い手が無く結局会社を清算する株主)にならないようどのようにMyspaceのプラットフォームを活用するのか、今後の動向が興味深い(私はライトオフして終わると思うが)。

最後に”面白かったディール”質問に関して推奨したい回答ポイントを纏めよう。まず(1)”面白い”の意味が曖昧なので教訓が多かった案件、予想外に儲かった案件/予想に反し大損した案件、などというように定義をし、(2)その案件から得た教訓のポイントを語り、(3)自分がバンカーになるならそれら教訓を踏まえてどんなバンカーになりたいか etc 等というポイントを纏めれば無難な回答になることであろう。

例えば絶対儲からないと思われていた某交通セクターの小さな会社が、規模の経済を狙った大手ストラテジックバイヤーにプレミアムプライスで買われた最近の案件は、”業界のファンダメンタルが悪くて儲からないビジネスだからといって、案件としては儲からないわけではない”という教訓を与えてくれた。そのディールの近くにいた為、既に発表されたディールとはいえここでの具体名言及は控えたいと思うが、これらの具体的事例から”投資銀行各社が全員追いかける、儲かりそうと一般的に知れ渡っているビッド案件だけではなく、面白くないと思われている業界に転がっているストラクチュアーディール(普通に株だけで入るのではなく、優先配当や優先株、プットオプション、エクイティキックバック等等、会社がポシャっても損しない契約上の工夫)を提案し、また信頼されるようなバンカーを目指したいです、云々の内容で締めくくれば(貴方が如何にもここで書かれていることだけを受け売りで話しています、という印象を与えない限り)合格点と言えるだろう。

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コンサルタントからの、ベンチャーキャピタリストへの転職

posted at 2011.6.29

某日本を代表するベンチャーキャピタリストの友人と話したが、その内容が面白い。

コンサルティング出身者が目指すキャリアの中、人気職業の一つがベンチャーキャピタリストだが、国内資金はリスクを避け、海外資金は中国やインドに流れるので、以前の日本のベンチャーキャピタルファンドのパフォーマンスが芳しくなかったこともあり、国内のプレーヤーは極端に減っている。その中でも最もリスクの高いアーリーステージともなれば尚更である。

そんな中、成功を収めた彼の特質はやはり“トップティアの人材と組むこと”である。コンサルティング上がりといっても当然それだけで会社を見極め、成長させられるわけもなく、成功に肝心なのはそのファンドが特化する分野のトップティア人材を見極め、彼ら/彼女らと組むこと(ファンド組成にしても、投資先とのパートナーシップにしても)にある。そのようなスタープレーヤーは総じて同レベルのパートナーとネットワークされているため、同業界の主要上場会社や技術者、経営陣と繋がっており、経営と成長に必要な人的リソースを迅速にひっぱってこれる。常日頃、業界ネットワーキングに勤しみ、目をつけていた人材に独立を持ちかけたり、退職した隙に猛烈アプローチを仕掛け口説き落として投資先企業の経営陣として迎え入れるのだ。この点、コンサルティングファームで出会う多様なグローバルタレントや、顧客先の優秀なプロフェッショナルとのネットワークはベンチャーキャピタリストとして転じた時の貴重な資産となるだろう。

また、日本のベンチャーの成功にはクロスボーダーのネットワークも必要である。日本では実物経済の成長鈍化のみならず、ポートフォリオのエグジット市場が縮小しているため高いリターンを望めるエグジットが望みづらい。そんな中、日本の成熟市場での成功モデルをBricsに持って行くことで、高いアップサイドを享受しているベンチャーキャピタリストがいる。特にベンチャー市場はスピードが命で、ものの数ヶ月で勃興期の無数のプレーヤーから勝ち組一社が決まるビジネスなので、早期に人的・資金的・戦略的リソースやパートナーを会社に提供し、海外成長市場へのアクセスを確保ことが企業の勝敗を分けるのだ。

なお、上記でも述べたよう、日本のベンチャーキャピタルの大半が店じまいを余儀なくされ、ベンチャーキャピタルへの就職機会は極めて乏しい。そんな中、ベンチャーキャピタリストとしてデビューするには、決して一般化できないのだが、参考に私の友人のケースを以下に紹介しよう。例えば某米系戦略ファームからハーバードMBAに行き、国内ベンチャーキャピタルに転職したケース、投資銀行→スタンフォードMBA→シリコンバレーの有力ベンチャーに入社して、日本オフィス立ち上げで日本に戻ってきたケース、米系戦略コンサルティングファームから直接国内ベンチャーキャピタルに入り、大ヒット案件を自分のトラックレコードにして独立したケース(つまり新規チームを作り、ファンドレイジングに成功したケース)、米系有力ネット企業の技術者が、金融バックグラウンドの人と組んで独立したケースなど様々である。その全てが"Narrow Path"であるのは間違いないが、ベンチャーキャピタリストを目指される方は以上の事例を参考にキャリアを築いていって欲しい。

めでたくコンサルタントに就職・転職しても、数年後には再び次のキャリアステージを目指したくなるのがコンサルティング業界の常である。そんな時、金融投資家・戦略投資家・経営陣・技術者・海外戦略投資家とのネットワーキング/信頼関係構築度合いが、貴方の次のキャリアを大きく左右するので、上記を考慮に入れながら実り多いコンサルタントキャリアを送って欲しい。

最後に余談だが、外資セミナー講師陣は国内外の主要ベンチャーキャピタルの多くのプロフェッショナルと深い関係を築いている。もしも貴方が“非常に有望なアーリーステージの会社と数億程度の出資と経営サポートを必要とする次代の孫正義である、、、のだが到底直接、有力ベンチャーキャピタリストとの接点が無い”という場合、info@gaishi-seminar.net まで連絡して欲しい。我々が有望な事業であると判断すれば、適切な外資セミナー会員(ベンチャーキャピタリスト)に照会したいと思う。

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会計士からの外資コンサル・金融転職に関して

posted at 2011.6.23

外資セミナーに寄せられる質問の中で多いものの一つに、会計士資格保有者/二次試験合格者からの転職相談がある。現在大手監査ファームに勤めている方からのものもあれば、試験に合格した直後の方からのもの、また試験に合格したものの会計事務所で勤務しておらず、職歴は無い方からのものなど様々である。

結論から言えば(年齢次第では)当然会計士資格及び会計の知識は外資コンサル・金融への転職で有力な資産となる。特に貴方が20代前半であれば、競争相手の大半が“いい大学かいい会社だが、財務や会計の知識が全然無い”方々であるため、なおさらである。しかし30近くになってしまうと、転職のCandidateの多くが会計・財務の知識と実務経験を有しているため、このレベルの競合相手と比べたら実務の乏しさがネックとなってしまう。

会計士を数年なさった方からの外資コンサル・外資金融転職志望動機で多いのが、“過去の数字の監査ばかりで、未来の経営や投資にインパクトを与えられていない”というものがある。また監査業務そのものに飽きてしまっている方も多い。更に会計士飽和状態の中、未来の昇給に不安を抱いて転職を志す方も増えている。そんな中、どのようなパスを辿って転職するのが望ましいか。

理想的なのは当然、大手ファームで数年働き、会計士補から会計士の資格をとって、単に会計の試験受かっただけでなく実務で使える知識を体得していることが望ましい。会計士の方であれば皆ご存知の様、資格試験で勉強しただけでは監査の実務でほぼ使い物にならない。しかし会計事務所の大手もリストラを進めており数年前と比べて環境は激変しているためそれが適わない人も多い。仮に会計の実務を積むことができない状況であれば、企業の財務部や社内auditの立場で実務を積むのもよいだろうし、会計の仕事に関係なくても、既に20代後半に差し掛かっていれば無職より実務を積んだほうが当然望ましい。なお、コンサルでは会計の知識が無くてもやっていける仕事も結構多く、金融でも会計士の試験で“落とすためだけに出される”マニアックな知識は問われず、財務諸表3種類をリンクしたモデルをつくれれば十分、ということも多いため、会計士の資格を取ることでキャリアのダウンサイドサポートをしたい、というのでもなければ、会計事務所に拘ることもないであろう。

さて、私の友人にも会計士資格を持つ人は多いが、ビッグ4で働いても若い頃は1000万程度で収入も頭打ちとなり(真剣に稼げるようになるのはパートナーとしてお客を取ってこれるようになってからである)、近年では残業もつけにくくなっているため転職している人も多い。大手資産運用会社でバイサイドアナリストとして働く人も居れば、プライベートエクイティファンドで働く人も居れば、投資銀行部に転職した人も居れば、戦略コンサルティングファームに転職した人もいる。ただ振り返ってみれば彼ら/彼女らは30前には転職を済ませていることが大半であるのも事実だ。監査業務とビジネスのコンサルティング業務・投資業務は思考パターンと着目のポイント、スキルセットが(一部共通するが)多くで異なるため、30を前にして会計士としての将来に疑問を抱いている方はこの点に留意して、転職のご参考にして頂ければと思う。

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外資系コンサルティングファームの近況について

posted at 2011.6.21

10年前は外資系コンサルティングファームの勃興期で、人材も潰れた長銀や銀行からの流出者が多くそれほどトップファーム各社に差がある印象が(日本でのオペレーションに関しては)あまりなかった。しかしその後10年という、各ファームのローカル化に十分な時間が流れ、各社の業況に大きな差がついている。

某大手のB社はローカル化に成功し、所謂御三家の中では圧勝である。コンサルタントは200人を超え、一次急拡大しすぎた/コンサルタントの質が希薄化した、と言われつつも着実にニューオータニガーデンコートに占めるフロアの数を増やしてきた。日本市場から撤退したグローバルファームからの人材の格好の引き受け先としても存在感を放っている。リーマンショック後の人員調整を経て、現在御三家の中の圧倒的勝ち組として日本市場でのプレゼンスを増してきた。

六本木ファーストスクエアにある方は、まぁ、なんかちょっと書くと怒られそうな気がするので差し控えておくが、○○からそっぽを向かれたのが大きい。ただその現象面だけでなく、日本市場へのローカル化という意味で(詳細は省くが)不安定さがある。顧客基盤という意味で課題を感じさせるが、グローバルでのプレゼンスとそこで得られるネットワーク(総じて将来のビジネスに繋がる)はコンサルファームの中でも抜群である。

アークヒルズにあるドイツの方は、コンサルファームで言うところの100人の壁を越えられなかった。一時急拡大したが、二度の不況を経て元のサイズに戻りつつある。ファンドのデューディリとかも最近はやるようになったようだが、調整局面というイメージである。

虎ノ門森ビルにあるアメリカ→フランスの方は、チャプターイレブンの頃に入ってきた新卒組の成長目覚しく、ニッチであった分野からコンサルティングファームとして対象にすべき儲かる顧客層を着実に増やしている。実際使って見たクライアントからの評価も、結構高い。大手メーカーの研究職や理系の院、ドクターの採用が多いことでも他ファームとの差がはっきりしている。

新橋にあるボストンからのファームは、グローバルではまだしも日本では相変わらずほそぼそとやっている。その上、カダフィへの一件でレピュテーションにもダメージが付き、社内の内部統制がどう変わったか気になるところである。(まぁ、大抵変わらないのだろうが。)

さて、コンサルティングファームは現在業界再編の過渡期にある。グローバル大手二社が売りに出されていることや、グローバルブランドから次々とスピンアウトするブティックファームの急増にも見られるよう、日本市場の縮小と直接投資の減少もあり、市場環境は厳しい。日系ファームとの価格競争も厳しいが、ファーム間での競争に加え、ファーム内での競争に勝ち抜くことが益々重要になっている。

貴方のパフォーマンスと社内での態度次第で、入れてもらえるプロジェクトの質や量に大きな差が出る。ニューヨークやロンドンから来ているグローバルのディレクターへの覚えめでたさ次第では、同期や先輩を差し置いてロンドンオフィスやシカゴオフィスに送ってもらえることもあるだろう。そして入社数年後転職するとき、各自のマーケットバリューには大きな差がついているのである。

先日ドイツ人のコンサル時代の同僚と久しぶりに再会したが、“あの何でも感でもパワポのピクチャーにするの、たまらんわな”“200ページのプレゼンの中、本当に必要なのは数頁なんだけどね”といったグローバルに共通するコンサルティング業界の問題をお互いに揶揄しつつ、コンサル時代のネットワークが転職後も如何に役に立っているか、喜び合ったものである。最後に入社後に向けた教訓を伝えたいが、真に価値あるネットワークを築けるのは、社内で優秀&いいヤツとしてグローバルな同僚から認知されているスター選手であり、“単に同期だっただけ”の平凡なコンサルタントは、社内でのネットワークもその後のキャリアもパッとせず、せっかくコンサルファームに入っても得るものが乏しく、“無駄な資料作るスキル”だけを得て徐々にキャリアレースから転落していくものなのでこの旨是非、肝に銘じておきたいところである。

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2011年夏季サマーインターン選考の開始に向けて

posted at 2011.6.2

さて、日系企業の就職協定や商社の採用時期遅延化をよそ目に、外資系企業はせっせとリクルーティング活動に勤しんでいる。各社の採用動向を見て少し思ったことをコメントしよう。

ゴールドマン・サックスがサマーインターンの募集をしているが、当然ここで目をつけた学生はその後の本採用プロセスの前に別個に“ストロングバイ人材”として会社に登録されることになる。ちなみによく聞かれる質問ではあるが、インターン中は“どこを見られてるか”等とお堅いことを考えても仕方ない。当然志望動機や業務への理解や対人折衝の態度やチームワークやら、何かと見られるポイントはあるが、各項目の○×方式で決まるのではなく、実際はなんとなく好きかどうかで決められるのだから。(各項目への○×は総じて後付けである)。

なお提出書類にGPAが要求されているが、これは日本にいると実感がわかないが海外の大学では非常に重要視される。単にハーバード、MITを出た、ではなく、GPA 3.9 で出た、Distinctionで出た、Magna Cum Laudeなどが貴方の市場価値を入り口で大いに左右するのである。実際ファストトラックで出世してファンド作って独立、みたいな人はCum Laudeくらいアイビーリーグから貰ってる人が極めて多い。かといって日本の面接官は大半が日本人なので、そこの違いは分かっているのでGPAだけで諦めることは決して無いが、3.5を大きく下回る人は、将来の留学のオプションのためにも挽回できる今の内に是非必死に挽回されることをお勧めしたい。

ボストンコンサルティンググループも夏季採用選考を開始しているが、ここは日本で事業展開する外資コンサルファームの中で、ダントツの勝ち組として規模を拡大している。特に昨年、日本人学生より中国人学生の方が多く東京オフィスで採用されたのでは、と思うくらい、海外留学生の採用にも積極的なファームである。最近外資セミナーに参加された中国人留学生の方は日本語がパーフェクトで無いことに不安を抱かれていたが、英語と中国をを話せて地頭はよいが日本語は中途半端、みたいな人の方が全然希少価値と潜在需要は高いので、この追い風を活かし、是非自信を持ってチャレンジしてほしい。

モルガンスタンレーも8月の末にSummer Insight Programを開催するが、本社トップの経営の混乱に次ぐ、資本増強→三菱筆頭株主化の直後であるだけに興味深い。私の友人の多くが最近、三菱UFJの優先株普通株転換を受けてモルガンスタンレーを去ったが、これらセンシティブな話、相手が自社の自慢として第一の話題にしたくない話しをこれ見よがしに質問するのはやめよう。適切な関係を築き、適切なタイミング/文脈で“これだけ研究してきた感”を出すのが重要なのだ。ただマーチャントバンキングの募集もしているのは驚いた。銀行の参加でボルカールールの影響を諸に受けるばかりか、多くの投資銀行が縮小/撤退している分野だけに、この絡みで質問しても面白いだろう。

同時期にバンクオブアメリカ・メリルリンチも3日程度のプログラムを開催するが、ここには外資セミナー関係者が若手と10年選手両方に居るので、書ける範囲でインサイドストーリーを提供していきたいと思う。例えば不動産ビジネスのプラットフォームを売却したり、立ち上げて間もなかったプライベートエクイティビジネスを早期に畳んだり(閉じた判断は結果的に正しかったが)、傍から見ていて迷走感は拭えない。またモルガンスタンレー同様、ここもボルカールールの影響を諸に受けるだろう。

最後に付け加えると、同時期にサマーインターンを開催する某欧州系金融機関(UBSやクレディスイスではない)は東京でのプレゼンスが特に低く、市場でも就職マーケットでもトップティアに比べ評判は芳しくなかった(特に○○コーポレーションの一件が打撃であった)。しかし人事部が偉く頑張っているのか、近年積極的に学生がよく見る就職サイトなどを通じてコマーシャルに精を出している。(業界は異なるがユニリーバも必死に外資系就職関連サイトで広告を出しまくってるのが気になる。)数年前、某部門の面接官の評判がその不適切で不遜な態度ですこぶる悪かったのを覚えているが、これらの評判はすぐ志望者のコミニュティで回るため、今年は人間的に会社を代表させて恥ずかしくない、と思える人選をして欲しいと思う。

逆に面接を受ける側も、やたらと小規模欧州系ファームに関して皆さんが言い勝ちなのだが“まだ東京では小さいので、一緒に大きくして行きたいんです!”などと白々しいことを言わないこと。“米系より欧州系が、、”等という意味の無い志望動機も、是非再考されるようお勧めしたい。

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ケース面接対策の罠

posted at 2011.3.08

新卒にしても、転職志望者にしても、相変わらずケース面接に関して色々外資セミナーに質問を寄せていただく機会が多い。外資セミナー設立当初の9年前と異なり、いまやどの本屋の就職対策コーナーもケース面接対策本で埋め尽くされている。

そこで、面接対策する上での、外資コンサル/外資金融の世界で10年働き、同僚も世界中のマッキンゼー、BCG、ADL,ベイン、ブーズアレンのプリンシパル/ジュニアパートナークラスに出世した今、最近彼らと話して感じた”面接対策典型的落とし穴”について、少しシニアの視点から書いてみたいと思う。

まず、ケース面接など所詮対策次第でなんとでもなることが浸透しており、面接官である我々の側からすると、フレームワーク対策がちがちでつまらない内容の無いことをぶつぶつ言われるのが一番キツイ。所詮、論理的に超賢い、などというのは(ある程度賢い人の間では)あまり差がつかない。面白みのある、センスのある話を、ある程度論理的な全体感の中で話せてるかどうかが肝心なのだということを強調したい。全然目新しくもない、面白くないありきたりの話を、いかにも“対策してきました系“のフレームワークで話されるうんざり感は、堪らないものがある。

次に、誇張と無責任な断言のない就職対策本は存在しない。売ってる本は作者が誰なのか、どんな誇張があるのかを注意深く見て、本の内容(元コンサルが書いていると謡っているもの等)を鵜呑みにするな、と忠告したい。本や”アドバイス”の内容は、あくまで参考程度にとどめること。貴方と筆者のバックグラウンド/経歴/突っ込まれて話せる分野/得意な分野、つまり文脈が各自で異なるのだから、決してマニュアル本を鵜呑みにしてはいけない。”面接官がコンサルとして好む人材はどんな人ですか”とか、”結論からはなしたほうがいいですか、背景から話したほうですか”とか、”他社受けてるか聞かれたら、御社だけというべきですか?”などの、大学受験気分が抜け切らない、マニュアル追求型の質問も、総じて、意味がない。同じマッキンゼーでも面接官によっては拘るポイント、好きなタイプが違うのだ(ベースで共通する部分はあるが)。当然基本的な指針はあるが、細部のアプリケーションや決断はケースバイケースであり、個別の文脈と空気を読むしかないのである。(一定の指針は当然当セミナーでも提供しているが。)

また、筆者や相談相手、講演者の信頼性を推し量ることも重要である。まず某大の学生や内定者で、コンサルをまだ経験していないか数年しか経験していない人が書いている本は、大学受験のテキストのようで形式的なテクニックがふんだんに盛り込まれているが、やはりコンサルタントとしての実際のビジネス感や現実性が乏しい。中には私が読んでもうなづくアドバイスもたまにあるが、総じてマニュアル項目が多すぎて、玉石混合で、実践不可能だったりする。また、面接を受ける側からすると面接官は偉大な知的権力者に思えて怯み勝ちであるが、残念ながら入社数年間は所詮、社内ではデータ集めとパワーポイント作成の下働きを始めたばかりで、上のマネジャーやその上のディレクターから毎日、コンサルとしての仕事の出来を詰められている人達である。そしてそのマネジャーやディレクターも、日頃クライアントに毎週散々怒られているのだ。結局のところ、全知全能のアドバイザーなどおらず、肩書きの凄い憧れの会社のシニアマネジメントでも、結構的外れで適当なアドバイスをしてくることを肝に銘じたい。

約 10年間、この業界で働いて実感するのだが、その業界で長年働いて現場を理解していて、しかも就職活動者が本当に聞きたい/知るべきポイントの両方を理解して、かつキャリアという人の非常に大切な決断に関するアドバイスに誠実さと責任感を本気で感じている人に相談する必要があるし、我々もそうでなければ就職アドバイスなどしてはいけない、と思っている。

私は多くの著名就職・キャリアアドバイザーと親交があるが、彼らの多くは貴方のこと(貴方が知るべき内容と求められる具体性のレベル感)を知らず、貴方が働きたい業界で十分な年月働いたことも無く、昔から話す内容が変わらず、大きく変わった就職市場と求められるスキルを知らない。またメディアでマスマーケット相手に売る為、大勢を対象とした、過激な誇張や断言が必要になる。結果的にそのアドバイス内容は、極端で、あまりにも抽象的で、ありきたりで、曖昧で、誰にでも言えて、誰にでもあてはまる無責任な精神論に終始する。私が一番嫌いなのは、目を引くために”就職活動で失敗する10の法則〜””これをやったら絶対レッドカード”等の、読者からの目を引くために、わざわざキャッチーな単語で頻繁に”客を寄せ付けるためだけに”更新される就職アドバイスコラムの数々である。

最後に強調するが、外資セミナーを含め、どの就職アドバイスに接するにしても、面接が多様な個性を持つ人間相手の面接である限り、絶対の解は無い。是非特定の回答やコメントを絶対視することなく、あくまで多様な成功事例からご自身にフィットする成功要素を取り入れて行って欲しい。

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貰った内定を、蹴る流儀

posted at 2011.1.25

これも外資セミナー参加者からよく頂く質問の一つである。実際少し前、某大手投資銀行の債権部門からオファーを貰い、受諾した人がいた。それは第一志望ではないため悩んだとのことだが、就職氷河期で不安もあるため、とりあえず受諾しておけと助言したのである。

しかしさすがに当セミナーがエコヒイキ枠に認定(外資セミナーでは極めて有望な参加者数人を、その後も引き続き無料でメンターサービスを提供している)し、その後も無料フォローアップを複数回授けた人材である。その後、その競合会社の大手米系投資銀行の、 某部門からオファーを貰った。これは彼の第一志望でもあった。しかし既に内定に先週サインしたところである。連日部門の上司を交えて懇親会が開催され、同期の人とも関係が形成されつつある矢先のダブルオファーであった。

ここで大切なのは、両社から内定を受けたからこそ出来る、徹底的なデューディリジェンスの実行である。既に内定を出した相手を繋ぎとめるのは投資銀行人事部の大きな使命である。部門の人と食事をお願いすればアレンジしてくれるし、もっと多くの人を逆にインタビューさせてもらうことだって出来る。(当然貴方の”欲しがられ方”次第だが。。)まずはフラットな心で、自分のやりたいこととのイメージのすり合わせ及び、直属の上司とのフィーリングマッチの度合いをじっくりと観察しよう。つまるところ、”自分のサポーターになってくれそうな人の割合”を見極めるのである。これは所詮、人間商売の金融業、直属の上司からの覚えめでたさが貴方のボーナスとプロモーションのスピードを、大いに決定するからでもある。

次に、断り方である。この人にもアドバイスしたのだが、誠意を尽くし、誠実に、礼儀正しく、しかしはっきりと断ること。出来れば直接ご挨拶させていただきたい、と断り先の会社で関係が形成されてしまった人々に、直接挨拶する。メールだけで済ませて欲しい人もいるだろうが、Face to Faceの挨拶で礼儀を求める人もいる。この業界は狭いため、別れ際の態度が非常に重要である。高い確率でその後のキャリアで遭遇する人たちであるということを忘れず、断るにしても最大限の誠意を見せて別れるのが、貴方のベストインタレストになることであろう。

最後にもう一つ強調したいのは、情に流されるな、ということである。さぞかし申し訳ないことであろう。さぞかし言いづらいことであろう。さぞかし迷惑をかけることであろう。しかし、それでも断固断る。会社側は不況になったら、容赦なく貴方の首を吹き飛ばす。まだ腹黒い利益本位の世界に染まっていない貴方は、人情のレベルで”せっかく私を認めてくださった方を、裏切れない。。”とか思っているかもしれない。しかし、1.会社は人情で貴方を雇い続けてはくれない 2.後悔するような選択は、結局貴方のモティベーション及びパフォーマンスを下げ、早々に転職先を探すことになる (イマイチの交際相手に、押し切られて結婚し、離婚に何年も費やす不幸な多くのカップルを思い出すこと)3.早めに断固決断し、揺るがないコミニュケーションをしたほうが、相手にとっても傷は浅い

ということを忘れず、礼儀がありながらも毅然とした態度で、別れ際マネジメントを上手くやることをお勧めしたい。

PS. なおその人は助言に従い先のオファーを断ったが、幸い良好な関係を築きつつ別れられた、少なくとも業界で後ろから刺されるような別れ方をしなかったことを後に当セミナーに感謝の手紙で伝えてくれた。

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外資コンサル・外資金融 入社10年後の明暗

さて、とにかく外資コンサルに入りたい、外資金融に入りたいという人々に、“長期的なキャリアビジョンを考えたら、貴方にあってないのでは、、”等といっても、おそらく聞く耳を持たないことであろう。 私も昔はそうであった。

しかし多くの外資系ファーム、ファンド、インベストメントバンクを渡り歩き、バイスプレジデントのお年頃になった結果、同期で投資銀行部門に入った人々を見渡すと、その向き・不向きを痛感することが多い。

香港マーケットでデリバティブトレーダーとしてボーナス4億でも文句を言っている私の親友。ゴールドマンから某大手ヘッジファンドを渡り歩き、ミッドタウンの200平米の部屋に、大学時代は全然もてなかったのに金の力で東京中のモデルと合コン三昧のゼミの友達。

投資銀行部門から某大手米系プライベートエクイティファームに移り、ディールは無いものの比較的悠々自適なバイサイド生活を送る元テニス部のハンサムボーイ(ちなみに嫁さんは大学一の超美人)。一つの投資銀行に長らく勤め上げ、今ではディレクター/バイスプレジデントとして各投資銀行の中核を担うようになった同僚たち。

着々とキャリア&年収アップを果たしていく成功事例をよそに、失敗した人たちの末路はそれはそれは悲惨である。一年目のドットコムバブル崩壊で瞬く間に放り出され、なんとかサードティアのコンサルファームに滑り込みセーフ。

2005年のマーケット回復期に欲を出して投資銀行に返り咲いたものも、又しても上司と反りが合わずに実質指名解雇に等しい早期退職に追いやられた後、失業保険を貰いながらこっそりバイトに精を出しているが、月々の給料が投資銀行一年目時代のそれより低いこと以上に、まだ30そこそこなのに将来のアップサイドの展望が見えないのが苦しい。

他にも、今回のサブプライムバーストで外資金融を放り出され、何とか半年後に少しレベルが落ちるがまずまずの大手英系金融に拾われたものの、そこのファンドのパフォーマンスが芳しくなく、3ヵ月後には又してもブルームバーグで音信不通(=解雇)になっている人もいる。あろうことか、嫁さんも二人の子供もいるというのに!!

(ちなみに、金と経歴目当てで結婚されている場合、退職パッケージが離婚慰謝料に早変わりする)

ただ、彼らはいくらかのキャリアと経験、専門知識を身につけられただけまだマシだ。また、2年目くらいで首になったものの、まだ20代前でキャリア転換の出来る人もまだマシである。悲惨なのが、いくつかの会社を渡り歩いたものの全ての会社でいまいちパフォーマンスが出ず、“私のプロフェッショナル・アッドバリューはこれです!”というのがないまま、潰しの利かないお年頃になった元エリート・失業者たちである。

外資コンサル、外資系投資銀行は、もし貴方たちがそこで上手く振舞えるならば(そして一番儲かるバイサイドのシニアクラスにのし上がれたならば)、思ったより楽な仕事で、毎年日本人サラリーマンの平均生涯賃金を稼ぐことができる。

しかし、(外資コンサル/外資金融に)向いてないのに、そして結果的に上手く立ち振る舞えないのについうっかりジュニアのポジションで長居してしまった場合、(つまり解雇されてもノープロブレムな資産を築く前にお払い箱になった上、なかなか仕事が見つからないお年頃になってしまった場合)、貴方は2チャンネルの失業板で日中を過ごし、本屋でリストラされた人の本を読み漁り“自分より悲惨な人を必死に捜し求めて束の間の安定を求めた挙句”の果て、失業保険の切れる前の月に、ドンキホーテで練炭と着火マン、そしてガラスを覆う黒いシートを購入し、嫌いな友達に最後の仕返しをすべく、深夜に車を借りに行くことになるのである。(*車を自らの最後で汚す、というとんでもなくせこい復讐、という意)

本コラムは、外資セミナーで提供する実践的な面接対策では対象としていない、より大きなキャリアプラン及び外資コンサル/外資金融入社後のキャリアアドバイスについて皆さんに我々の経験をシェアすることに主眼が置かれている。

外資セミナーは“外資コンサル/投資銀行面接に恐ろしく役に立つ実践的なキャリア対策”を主眼にしてきた。

よって外資セミナー本番では、“将来何がしたいか”や“人生の目的、価値とは何か。

どんなキャリアを追求すべきか””そもそも貴方は向いているのか”などのソフトで抽象的な話は一切扱ってこなかった。

しかし、“数多くの結局向いておらず、悲惨な末路をたどっている元バンカー/コンサルタント”を目の当たりにした今、“とにかく外資コンサル/外資金融に入ることをアシストすること”に、やや不足感を感じているのも事実である。

外資セミナー設立以来の、“とにかく優秀な人材に厳しいハードルを課して最高水準の参加者を集め、彼ら/彼女らに最も役に立つ効率的な面接対策を提供する”というコンセプトは、今後も外資セミナーと外資系面接対策テキストで継続的に追求する。

しかしそこから離れた本コラムでは “より大きな人生という視点からのキャリア論”を、将来の迷える子羊予備軍の皆さんに提供していきたい。

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執筆者プロフィール

外資セミナー講師

外資系投資銀行、コンサルティングファーム、資産運用、プライベートエクイティ等多彩な分野でキャリアを形成。現在海外某都市で勤務中。国内主要経済誌や人気週刊誌へ寄稿/取材多数。

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